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高校生のための小論文の書き方を解説!例文で書き出しや終わり方が分かる
目次
「小論文を使う入試形式があるらしいけど、どうやって対策すればいいの?」
「どうすれば上手な文章を書くことができるの?」
「作文とか苦手だし、やっぱり勉強を頑張るしかないのかな…」
このような悩みから、進路の幅を狭めてしまってはいませんか?確かに、小論文を自分で対策するのは難しく、共通テストや一般入試に向けた勉強との両立は困難に思えるかもしれません。しかし、小論文を書けるようになれば、使える入試形式の選択肢を広げることができます。
この記事では、小論文の基本的な構成の仕方から、書き方のコツや基本ルール、さらには問題のパターン別の例文も掲載して小論文対策をわかりやすく解説します。ぜひ最後まで読んで、小論文対策をマスターしてください。
小論文とは
小論文とは、与えられた課題に対する自分の意見とその理由を論じる文章のことです。大学入試の一般選抜や学校推薦型選抜、総合型選抜などで出題され、試験では読解力や思考力、論述力が試されます。
どんな力が求められているのか
小論文では、根拠を元に論理的・客観的な意見を述べる文章力が求められます。「〜だと思った」「〜を感じた」と感覚的なことを述べる感想文とは異なります。小論文は、作文ではなく論文です。論理的・客観的な文章を書くことを、常に意識する必要があります。
大学や学部学科で指定されるテーマも重要で、多くが社会的な出来事についての出題だったり、あなた自身について表現することが求められたりします。与えられたテーマに対し、自身の考えを示し、読み手を納得させられるように説明しましょう。
小論文を用いる入試形式は?
主に小論文を用いる入試形式は、学校推薦型選抜や総合型選抜です。特に総合型選抜は学力試験の比重が小さい、あるいは課されないケースも多く、思考力や表現力を測る基準として小論文が課されるため、配点も大きいことが多いです。また、最近は一般選抜でも小論文を課す大学も多いことから、対策は必須であると言えるでしょう。
小論文対策はいつから?
小論文対策には、一般的には2〜3ヶ月必要とされています。小論文を入試の制限時間内に書き終えることや、志望する大学や学部学科にはそれぞれ傾向があることから、小論文特有の対策が大事になります。特に志望校の出題傾向を把握するため、過去問に取り組むことも効果的です。よって、志望校を決めたらすぐに対策を始める必要があります。
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しかし、文章力の向上は、個人の努力では難しいところもあります。とはいえ、要点を押さえることで、一気に小論文の完成度を上げることができます。そこで外せないのが全体の構成です。
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小論文の構成の書き方
小論文は、序論・本論・結論の構成で書くことができます。小論文を書き始める前に、まずは基本的な構成の書き方基礎を理解しましょう。
序論(2割)
序論では、テーマを読み取り簡潔にまとめた上で、自分の意見(賛成や反対)を述べ、理由を補足します。何について論じていくのかを明確にする必要があります。
例文:
【簡潔なまとめ】勉強することは私たちにとって義務となっているが、実際に将来に役立つのだろうかという意見を度々耳にする。
【自分の意見】しかし、勉強は知識や経験の蓄積であり、それらは社会に出てからも十分に役立つものではないだろうか。
【理由】私は、勉強は私たちにとって必要な行為だと考える。
本論(6割)
本論では、序論で述べた自分の意見に対する根拠を説明します。自分自身の経験談や社会での事例など、具体例を挙げることで説得力を持たせることができます。
本論は二つの段落に分けて述べてもよいでしょう。一つ目の段落で具体例を示し、二つ目の段落で具体例と自分の意見を結びつけることで、よりわかりやすく説得力のある文章になります。
例文:
【自分の意見に対する根拠】確かに、社会や理科などの科目は、人によっては将来で活用する機会はあまりない。専門的な知識を使う仕事は限られている。しかし、勉強は自己成長のために必要な行為だ。勉強することで、新しい知識やスキルを身に付け、自分自身の可能性を広げることができる。
【具体例】例えば、歴史を学ぶことで過去の出来事から教訓を得たり、数学を学ぶことで論理的な思考力が高まる。これらの学びは、思考知識を増やすだけでなく、問題解決能力や創造力を向上させる。また、勉強で得た興味や関心から、進路が見つかることもある。
結論(2割)
結論では、序論と矛盾が無いよう、客観的な主張を述べます。序論と結論が全く同じ文章にはならないよう言い換えたり、今後の方向性や対策について述べることで、上手な文章になります。感想にならないように注意しましょう。
例文:
【客観的な主張・序論の言い換え】以上のことから、勉強は私たち個人にとって必要なものであり、社会にも役立つものだと考える。勉強は、自己成長や社会貢献を実現する力をもたらし、自由の獲得を支えてくれる。勉強によって得た知識や経験は、無駄ではない。
小論文の書き方のコツ
小論文の書き方のコツは、①テーマを客観的に読み取る、②意見を明確にする、③意見の根拠となる理由を示すの3つです。
ここでは、解答に役立つ3つのコツについて、詳しく解説していきます。
①テーマを客観的に読み取る
自分の意見や立場を説明するとき、どのような観点で考えるのかが重要になります。そのため、まずはテーマを客観的に読み取ることができるようにしましょう。
「なぜ勉強するのか」など「人や物事のあり方・意義や役割」がテーマの場合、プラス面、仮定、比較を使います。
例:プラス面=勉強をすると〇〇できる・仮定=もし勉強をしなかったら・比較=勉強しなかった場合に比べて
「少子高齢化の影響」 など「社会に関わる問題」がテーマの場合は、マイナス面、プラス面、原因、社会背景、今後への影響を使います。
例:マイナス面=現役世代の税負担の増加・プラス面=セカンドライフ期間の増加・原因=晩婚化や未婚化・社会背景=社会的な支援の不足・今後への影響=経済規模の縮小
問いを正確に理解し、論じる点を決めましょう。
②意見を明確にする
①で考えた観点に対して、自分が主張したい意見を考え、自分の意見や立場を明確にしましょう。「自分はこう考える」「〜する必要がある」といったように考えます。
例文:
【自分の意見】私は、勉強を強制することには限界があり、より柔軟な学習のアプローチが必要だと考える。
③意見の根拠となる「理由」を示す
②で考えた自分の意見の根拠となる具体例や、別の観点を使って考えを深めるなどして、読み手を説得できる理由を考えます。別の観点には、自分の意見の反対意見の視点から考えてみることなどが挙げられます。
例文:
【具体例】勉強を強制することによる最大の問題は、子供の学習努力の低下だ。 「やらなければいけないこと」として認識され、本来持っている好奇心や探究心が育ちにくくなる。これにより、勉強が一旦作業や負担となり、積極的に学ぶ姿勢を失ってしまう。
【別の視点・反対意見】しかしその一方で、勉強を強制することで、生徒が自主的に学ぶことを探求しない場合でも、最低限の基礎知識やスキルを身につけられると考えることもできる。
小論文の書き出しや終わり方(締め方)はどうすればいい?
小論文の書き出しと終わり方(締め方)は、多くの受験生がつまずくポイントです。
書き出しと終わり方(締め方)で困っている人は、小論文を通して何を言いたいのかが定まっていないことが多いです。最初に文章のアウトライン(構成表)を作成しすることで、スムーズに書き出すことができ、終わり方(締め方)までの道筋を明確にイメージできるようになるでしょう。
また、書き出しと終わり方(締め方)の定型文がわからなくて困っている人もいるかと思います。下記にはそれぞれの例文も掲載してあるので、ぜひ参考にしてみてください。
書き出しについて
序論にあたる書き出しは、小論文を書く際の方向性を決めるものになります。テーマによって多少形式は変わりますが「私は〜だと考える」や「〜について私は賛成/反対だ」といったように、結論を述べることが大事です。序論で結論を述べ、本論でその理由を述べることで、小論文を構成していくことができます。
例文:
勉強を強制する教育には問題があるという筆者の意見について、私は賛成だ。
終わり方(締め方)について
終わり方(締め方)は、序論で述べた答えを、結論でもう一度述べる形式が一般的です。自分の意見や主張を再度示し、今後どうあるべきかを書いたりします。「以上のことから〜」や「よって〜」といった言葉で書き始めるとよいでしょう。
例文:
よって、今後私たちは、世帯内での負担を減らすため、介護などの高齢者を対象とした社会福祉に注力していくべきである。
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小論文の3つの出題パターン
小論文には3つの出題パターンがあります。テーマ型、課題文型、資料型のそれぞれ3つのパターンについて解説します。
(例文は下記の『小論文のパターン別例文(600字~800字程度の例文)』参照)
テーマ(設問)型
テーマ(設問)型は、問いだけが与えられて、それに対して自分の意見を述べるものです。自分自身に関するテーマと社会全体に関わるテーマの2つに大別することができます。
自分自身に関する場合、志望理由や自己アピールなどの内容が多く、作文や感想文などの主観的なものではなく根拠を持った論理的・客観的な小論文を書くことを意識しましょう。
一方、社会全体に関わる場合、そのテーマの知識の有無によって内容の深さが変わることがあります。そのような出題が予想される場合、普段から新聞やニュースを見て、その内容に対して自分の意見を持つなど、あらかじめの対策が重要です。
課題文型
課題文型は、課題文の主旨を読み取り、それに対して自分の意見を述べるものです。文章の内容を正しく読み取ることが重要で、そうでないと的外れの論述を展開することになってしまいます。また、課題文の繰り返しや感想にならないよう注意しましょう。
資料型
資料型は、グラフや表を元に自分の意見を述べるものです。複数のグラフや表がある場合は、資料同士の関係からわかることを分析します。資料の分析のみになって自分の意見を主張できなかったり、資料を無視して意見を述べるだけにならないよう注意しましょう。
小論文の書き方の基本ルール
大学入試の小論文ならではの書き方の基本ルールを紹介します。
小論文には、一人称や文末表現の様式が統一されていることなど、細かいルールがたくさんあります。意外と間違える人も多いため、しっかり勉強してミスを防ぎましょう。
題名や氏名
題名や氏名は、小学校からよく書いてきた感想文などとは違い、受験番号や氏名は所定の欄に記入するだけでよいとされています。特に指定がなければ題名も書く必要はないため、一行目から論述を書きましょう。
一人称
一人称は、男女問わず「私」で統一しましょう。「僕」や「自分」などの表現は使いません。ただし例外として、他人との比較表現では「自分」という言葉を使うことができます。
「貴学」or「貴校」or「御校」
大学入試で使うのは「貴学」です。「貴校」は、小学校・中学校・高校・専門学校のような名前に「校」が付いている学校のことを指します。
「〇〇学院」「〇〇学園」「〇〇塾」といった名前の大学の場合、「貴学院」「貴学園」「貴塾」と表記しますが、教育機関名として大学には変わりないため「貴学」でも問題ありません。
面接練習と並行していると間違えやすいのは「貴学」と「御校」の違いです。どちらも尊敬語ですが、「貴学」は書き言葉で、「御校」は話し言葉です。また、「御校」は小学校・中学校・高校・大学とあらゆる学校に使えます。
「友達」or「友人」
公的な文章では「友人」と書くのが正しいとされています。「友達」はプライベートな関係やカジュアルな場面で使われる言葉です。
他にも、「お母さん」ではなく「母」、「おじいちゃん」ではなく「祖父」と書くなど、フォーマルな言葉遣いが求められます。
文末表現
小論文の文末表現は、敬体ではなく常体で書きましょう。敬体とは「です」や「ます」などの丁寧語を使用する様式で、常体は「だ」や「である」などを用いる様式のことです。論理的・客観的な表現をする小論文には、常体が適しています。
一文の文字数
一文の文字数が決められているわけではありませんが、簡潔でわかりやすい文章を書くには、一文が長すぎてはいけません。理想的なのは60字以内とされていて、25字詰めの原稿用紙であれば2行半いかないくらいに相当します。4行(100字)を超える文章は避け、2〜3行を目指しましょう。
やってはいけない!要注意ポイント
小論文でやってはいけない、要注意ポイントは以下の通りです。
口語体(話し言葉)を使ってはいけません。「ら抜き言葉」や「い抜き言葉」がこれにあたります。「食べれる」→「食べられる」、「ついてる」→「ついている」など、文語体(書き言葉)に直すことを心掛けましょう。
接続詞も「だから」→「したがって」や「いろんな」→「様々な」などがあり、話し言葉は他にも数多く挙げられるので注意が必要です。
オノマトペを使うのもNGです。「どんどん」→「徐々に」、「びっくり」→「驚く」のように直します。表現を変えるだけで、説得力のある文章を書くことができます。
小論文を書くときの原稿用紙の使い方
小論文では、原稿用紙の使い方も厳しく採点されます。記号の使い方や数字の書き方など、基本的な知識だからこそ記憶から抜けていることもあります。
改めて、小論文の原稿用紙の使い方を確認しましょう。
書き出しのルール
書き出しのルールとして、段落の最初の1マスをあけます。段落を変えたときも、同様に1マスあけることを忘れないようにしましょう。
記号の使い方
記号は文字と同じように、1マスに1記号を書きます。句読点とカギカッコが続く場合も1マスに1記号となっていますが、句点と閉じるカギカッコが続く場合は、それら2つを1マスに書いてもよいとされています。また、句読点や閉じるカギカッコが行末のマスからはみ出す場合、行末の文字と同じマスか、欄外に書きます。
会話、引用、作品名は「」で囲みましょう。強調したい語句に使うこともできます。「」の中に会話や引用が含まれる場合は、『』で囲みます。『』は書名を記すときに使われることも多いです。
繰り返し記号は「々」意外は使わないようにしましょう。また、「々」が行頭に来る場合は、記号ではなく漢字で書きます。
数字の書き方
数字は漢数字に直し、1マスに1つ数字を書きます。年号は「二〇二四年」のように書きます。桁が大きい場合は「三万人」のように単位を表す漢字を入れると読みやすくなります。小数点は「三・一四」のように書き、中黒(・)も1マス使って書きます。
アルファベットの書き方
アルファベットは、カタカナに置き換えられるものはカタカナで表します。英単語や英文を載せる必要がある場合は、アルファベットの大文字は1マスに1字、小文字は1マスに2字書き、単語と単語の間は1マス空けて書きます。
拗音(ようおん)や促音(そくおん)
拗音(「ひゃ」などに含まれる「ゃゅょ」)や、促音(「あった」などに含まれる「っ」)も1マスに1文字書きます。行頭になった場合も通常通り、マスの右に寄せてやや小さく書きましょう。
小論文のパターン別例文(600字~800字程度の例文)
小論文のテーマ(設問)型、課題文型、資料型の3つのパターン別で、出題と解答(600字~800字程度)の例文を掲載します。ぜひ参考としてご活用ください。
テーマ(設問)型
設問:義務教育の科目の勉強は必要なのか。
解答例:
勉強することは私たちにとって義務となっているが、実際に将来に役立つのだろうかという意見を度々耳にする。しかし、勉強は知識や経験の蓄積であり、それらは社会に出てからも十分に役立つものではないだろうか。私は、勉強は私たちにとって必要な行為だと考える。
確かに、社会や理科などの科目は、人によっては将来で活用する機会はあまりない。専門的な知識を使う仕事は限られている。しかし、勉強は自己成長のために必要な行為だ。勉強することで、新しい知識やスキルを身に付け、自分自身の可能性を広げることができる。例えば、歴史を学ぶことで過去の出来事から教訓を得たり、数学を学ぶことで論理的な思考力が高まる。これらの学びは、思考知識を増やすだけでなく、問題解決能力や創造力を向上させる。また、勉強で得た興味や関心から、進路が見つかることもある。
勉強は、社会に貢献するための手段にもなる。私たちが社会のコミュニティで生活していくためには、他者との協力や共感が必要だ。得られた知識やスキルは、仕事や人間関係など様々な形で社会に還元される。一人一人が勉強して個人の能力を高めることは、ひいては社会全体の発展に繋がっていく。 さらに、勉強は自由を得るための手段でもある。 知識やスキルが増えることで、選択肢が広がり、自分の人生をより自由に設計できるようになる。専門知識を深めることで新しいキャリアに挑戦することが可能になるなど、勉強は自分の未来を切り開くための力を与えてくれる。
以上のことから、勉強は私たち個人にとって必要なものであり、社会にも役立つものだと考える。勉強は、自己成長や社会貢献を実現する力をもたらし、自由の獲得を支えてくれる。勉強によって得た知識や経験は、無駄ではない。
課題文型
設問: 以下の課題文を読み、筆者の意見を踏まえた上で日本の義務教育に対するあなたの考えを述べなさい。
日本の義務教育では、全国で統一されたカリキュラムが採用されており、学力に差があっても同じ進度で学ばなければいけません。それにより、勉強が不得意な生徒へのプレッシャーが生まれたり、生徒一人ひとりにとっての学習の質の低下に繋がっています。また、テストで高得点を取ることが重視されるあまり、知識の詰め込みが優先される傾向があります。これにより、社会に出たときに必要とされる柔軟な思考力や実践的なスキルが十分に育まれないという問題もあります。
勉強を強制された例として、受験勉強やテスト勉強が挙げられますが、多くの人が最初に課せられるのは小学校の宿題です。これには賛否両論あり、自主学習の習慣を身につける手段としてなど、有効な面もあります。対して、自由な時間を奪われるものとして、勉強への嫌悪感を抱く原因にもなり得ます。
感受性豊かな幼少期の出来事や感情はその後の成長や人格形成に影響します。勉強や学校を苦手になる一因として、親や教師からの叱責や過度な期待があり、例として、テストの成績や授業内での発表が挙げられます。これらの経験で強いストレスを感じることがあると、その後の失敗への恐怖などの感情が生まれ、出来事の発端である勉強への嫌悪感を募らせる結果となります。それが強制されたものであれば尚更です。
現在の義務教育では、まだ問題点が多くあります。それらを解消すべき教員の負担も、近年問題視されており、部活動の指導や保護者対応など勉強以外に時間を取られ、丁寧で誠実な指導が難しい現状を作り出してしまっています。これは、教育関係者だけの問題ではありません。 私たちは、社会全体で義務教育の問題を解決しなければなりません。勉強を強制しないやり方で、生徒が自ら「学びたい」と思える内発的な動機付けをすることが求められています。義務教育を受けて育ってきた私たちだからこそ、この問題へ向き合う必要があり、解決の可能性を秘めていると感じています。
解答例:
勉強を強制することは、教育において一般的な手法だが、それによって一方的に知識を詰め込むような教育スタイルになっている点を筆者は問題としている。私も、勉強を強制することには限界があり、より柔軟な学習のアプローチが必要だと考える。なぜなら、勉強は本来、自分自身の成長のために行うものであり、その意義を理解した上で自主的に取り組むことが本来の勉強に必要な姿勢だと考えるからだ。
一般的に小学校の頃から課せられる宿題は、多くの子供にとって面倒なものとして認識されている。問題の答えを写して取り組んだことにする学生も多いが、それによって得られるものは、本来の勉強がもたらすものに対して比にならない。勉強を強制することによる最大の問題は、子供の学習努力の低下だ。 「やらなければいけないこと」として認識され、本来持っている好奇心や探究心が育ちにくくなる。これにより、勉強が一旦作業や負担となり、積極的に学ぶ姿勢を失ってしまう。
しかしその一方で、勉強を強制することで、生徒が自主的に学ぶことを探求しない場合でも、最低限の基礎知識やスキルを身につけられると考えることもできる。また、規律や集中力を養うことで、困難に直面した際に粘り強く取り組む力を育てることができる。義務教育を受ける中で、苦手な教科の勉強を強制されることは度々あるが、そこで得た学びが自発的な学びのきっかけにもなることもある。無意味だと一蹴できないのは明らかだ。
今後は、生徒それぞれのペースに合わせた個別指導や対話型の授業、楽しく学ぶ楽しさを実感できる環境を整えながら、義務教育を継続するべきである。勉強することの意義を実感させ、積極的に学ぶ姿勢を保持させることが重要だ。そうして、勉強は強制されるものであるというイメージを払拭することで、義務教育への取り組み方も変化していくだろう。
資料型
設問: 下記の2つのグラフから読み取れることを説明しなさい。その上で今後の課題と解決策について600〜800字程度で意見を述べなさい。
グラフA(世帯構造別にみた世帯数の構成割合の年次推移)
グラフB(世帯構造別にみた高齢者世帯数の年次推移)
出典:平成30年国民生活の基礎調査(平成28年)の結果からグラフでみる世帯の状況
解答例:
Aのグラフからは、世帯数の構成割合の変化から、子がいない世帯数の増加が読み取れる。Bのグラフは、高齢者世帯数の増加が進行していることを表している。よって、少子高齢化の現状について読み取り、各世帯において考えられる問題点について検討していくべきではないだろうか。
実際近年では、少子高齢化は社会的に重要な問題として取り上げられている。まず図1より、3つの現象が読み取れる。1つ目は、単独世帯と夫婦のみの世帯が増加している点だ。それに伴い、夫婦と未婚の子のみの世帯は減少している。2つ目は、ひとり親と未婚の子のみの世帯が増加していることである。このことから、離婚率の増加が予想される。最後に、三世代世帯が減少している点だ。これは核家族化による影響だと考えられる。次に図2より、1986年から2016年にかけて各世帯で高齢者世帯数が大幅に増加していることがわかる。また、以前は子がいた世帯も、子の成長によって夫婦のみの世帯に推移していっていることが予想される。
以上のことから、単独世帯や夫婦のみの世帯の増加に伴って子がいない世帯が増加しており、少子化へ影響を与えていると考えられる。その一方で、高齢者世帯数は増加している点から、高齢化の進行も読み取れる。少子化と高齢化は同時に起こり、急速に進行しているのである。また、高齢者のみの世帯の増加も問題視されている。核家族化や三世代世帯の減少により、子と同居する高齢者世帯は減少していることが考えられる。単独世帯も多く、未婚率や離婚率は今後も増加するだろうことが予想される。このことから、介護や孤独死がより問題視されていくだろう。
よって、今後私たちは、世帯内での負担を減らすため、介護などの高齢者を対象とした社会福祉に注力していくべきである。それと同時に、少子化の解決策として、未婚率の増加を阻止し、単独世帯の減少を目指す。これにより、少子高齢化による世帯の問題を解決する。
最後に
小論文は繰り返し練習することが重要です。自主的に過去問や問題集に取り組むようにしましょう。文章というのは、書かないことには上達しません。作文や感想文が得意な人も、小論文では求められる形式が異なるため、練習は必要です。
他人からの添削によって得られる知見も、自己成長に大きく繋がります。学校の指導だけでは十分な小論文対策ができないと考えている学生には、「はたらく部」の「総合型選抜アカデミー」の経験豊かな講師陣による一対一の充実のサポートがおすすめです。おすすめポイントは、何度でも添削をお願いすることができることです!また、オンラインなので、学校終わりの時間に柔軟なスケジュールで対応可能です!
最後まで読んでいただきありがとうございます。小論文の書き方について、理解することができたでしょうか?
ぜひこの記事を参考に、よりよい小論文を作成してみてください。
岡田唯月
「作ること」が好きで、高校時代には演劇部でパンフレットやポスターの制作に携わった。内向的な性格がコンプレックスだったが、はたらく部と出会い積極的に他人と関わることができるように。現在ははたらく部インターンにて広報の仕事の経験を積みながら、大学でも編集デザインについて学んでいる。SNSでの広報活動を通して、学生の興味を後押しする情報を伝えることを目指している。