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高校生向け大学入試で合格する自己PRの書き方!例文で書き出しや締め方が分かる
目次
総合型選抜・推薦入試の面接や志望理由書で、自己PRが求められているけれど、どうやって準備すればいいのか分からない方は多いのではないでしょうか。
確かに、自己PRと言われても、何をアピールすればいいのか分からないですよね。
そこで今回は、自己PRの準備方法を面接編・志望理由書編に分けてご紹介します!
この記事を読めば、基本的な自己PRの対策方法や書き方が分かり、受験に向けて準備を進めることができるでしょう。慶應義塾大学文学部に自己推薦入試で合格した経験を持つ筆者の、自己PR完全攻略法を詰め込みましたので、自己PRの対策方法を知りたい方は必読です!
自己PRとは?
自己PRとは、自分の長所や強みを大学にアピールし、大学に自分が採るべき生徒であることを主張することです。
大学入試の推薦入試・総合型選抜では、必ずと言っていいほど自己PRが求められます。
なぜなら、推薦入試・総合型選抜で大学は「この生徒は本当にうちの大学に来るべき生徒なのか?」を重視しているからです。
そのため自己PRを通して大学に、自分が「大学が求める生徒であること」をアピールする必要があります。
面接における自己PRの準備のコツ
面接における自己PRの準備方法は、主に以下の3つです。
・自己分析
・学生時代の活動やエピソードを書き出す
・面接でよく聞かれる質問を予測する
面接では口頭で自分をアピールしなければいけない分、あらかじめ対策や練習をしておかなければ、うまく自分をアピールすることができません。
そこで、どのような準備をすれば面接官の心に刺さるアピールをできるか紹介していきます!
自己分析
自分の魅力を語るには、自分自身が強みをしっかりと理解しておくことが大切です。
そのため、まずは自身が思う自分の強みを書き出してみましょう。
「何も強みが思い浮かばない…」と思った方は自分の弱みから書き出すことがおすすめです。家族や周りの友人に聞くのも良いですが、周りの人に聞くのがなんだか恥ずかしいな…と思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実は、強みと弱みは真逆のように思えて、裏返しなんです。
例えば、自分の弱みが「周りの意見に流されてしまうこと」であれば、強みは「周りの意見を冷静に聞くことができる」などと書くことができます。この方法で、自分の強みを見つけてみてくださいね。
学生時代の活動やエピソードを書き出す
自己PRで重要なことは、どれだけ具体的に話すか?です。
なぜなら、具体的に話すことで自分の人物像をよりはっきりさせることができるからです。
例えば、以下の2人を比べたとき、どちらの生徒を合格させたいと思うでしょうか。
「私は高校時代、生徒会長を務めました。学校行事では生徒をまとめるのが大変でしたが、自分のリーダーシップ力を活かして成功に導きました。」
「私は高校時代、生徒会長を務めました。これまでの文化祭ではスマホの使用が禁止されていましたが、目安箱を設置し、生徒の意見を集めて学校行事におけるスマホ使用のルールをつくりました。みんなの意見をまとめ、実際に意見を反映して行動できることが私の強みです。」
後者の方が、具体的に何をしたのか記載されており、説得力が増していませんか?
前者も悪くはないですが、なんだかありきたりですよね。
具体的に書くことで、説得力を持たすことができ、また他の受験生と差をつけることができます。
(そして、文章量が必然的に多くなるため、書く内容が少なくて悩んでいる方にもおすすめです。)
面接でよく聞かれる質問を予測しておく(例文もご紹介)
面接で何を聞かれるのか不安な方は多いのではないでしょうか。
しかし、どの大学でもよく聞かれる質問はありますので、今から紹介する質問は必ず対策しておきましょう!
あなたの長所・短所は何ですか?
長所・短所は面接で頻出の質問ですね。
ここでは、自分の長所と短所を端的に伝えましょう。
下記は回答の例です。
「私の長所は、苦手なことにも果敢に取り組むチャレンジ精神です。もともと消極的な性格でしたが、担任の先生に背中を押され課外活動に取り組むようになった結果、挑戦することに面白さを感じるようになりました。具体的には、私は起業について学ぶ○○という団体に入り、起業の仕方や新規事業の考え方を学びました。自分が考えた新規事業案をプレゼンする機会がたくさんあり、人前で話すことが苦手な私はとても苦労しました。しかし、プレゼンの機会を重ねていくにつれ自分に自信を持てるようになりました。今まで10回以上、起業家の前でプレゼンを重ね、高校3年生の10月には、1000人の前でスピーチできるまで成長できました。反対に、私の短所は計画性がないことです。挑戦してみたいことにはなんでも取り組んでしまうため、一定期間に予定が集中してしまった経験があります。しかし、これを改善するために、優先すべきことをリストに書き出したり、タスクをする期間を自分で設けたりする等工夫をしています。」
長所・短所を言うときの順序は、このようにすると端的に伝えられるでしょう。
長所を一言で述べる→その理由やエピソード→短所を一言で述べる→その理由やエピソード→短所を改善するためにしていること
長所・短所を一言でまとめると、「リーダーシップがある」「チャレンジ精神がある」など、どうしてもありきたりな言葉になってしまいます。そこで、他人との差別化を図るために、あなただけが持っている経験やエピソードを話すことで、面接官の印象に残ることができるでしょう。また、ただ長所・短所をあげるだけではなく、「この長所を活かしてこんな活動をしています」「この短所を改善するためにこんな工夫をしています」と加えることで、「この生徒は自分の特徴を活かして成長できる生徒なんだな」と面接官に思わせることができます。
高校生活で取り組んできたことは何ですか?
学生時代の取り組みについても、大学側が受験者の生徒像を把握するのにとても重要な質問です。
ここでは、先程も述べた通り「自分らしさ」をアピールし、他の受験生と差をつけましょう。
自分の取り組みをアピールするときのポイントは、「具体的に話すこと」です。数字や固有名詞を出すことで、具体性を持たせることができます。
下記は回答の例です。
「私は、学生時代に探究活動で団地に住む高齢者と交流し、高齢者の孤独感を解消する活動を行いました。具体的には、月に1回高校生と高齢者の交流会を開催しました。もともと10人程度しか集まっていませんでしたが、英語教室やビンゴ大会など、高齢者が楽しめるよう工夫したところ、毎回30人程度が参加するようになりました。」
例文では、「月に1回高校生と高齢者の交流会を開催した」「英語教室やビンゴ大会」など、具体的に何をしたのかが記載されていますね。
また、その活動を行なって、どのような変化が起きたのか?ということも「毎回30人程度が参加するようになった」と数字を用いて具体的に述べられています。
さらに、自分が行った活動により周りにどのような変化が起こったのかも記載することによって、自分がどれほど影響力のある人間なのかをアピールできています。
大学では何を学びたいですか?
自己PRは、ただ自分の特徴をアピールするだけではいけません。
また、総合型選抜や推薦入試で重視されるのが「この生徒のしたいことが、本当にうちの大学でできるのか?」ということです。
そのため、いくら高校時代の取り組みが素晴らしくても、入りたい理由がはっきりしていなければ、十分に落とされてしまう可能性があります。
下記は回答例です。
「私は国際経営学部に入り、SDGsの観点から貧困を解決するための方法について研究したいと考えています。私は高校時代にフィリピンの貧困の手助けのために、服を寄付する活動を行ってきました。しかし、フィリピンの劣悪な生活環境だと、服を新しく入手してもすぐに汚れてしまったり、破けてしまったりといった課題があります。そうすると、すぐに服を捨ててしまうことになり、SDGsの視点から見ても環境に悪い影響を与えることになります。そのため、私は貧困地域に送る服の素材を、土が分解しやすい素材にしようと考えています。この活動を継続するために、SDGsについて研究している○○先生のゼミを取り、SDGsの視点を取り入れた支援活動の方法について学びを深めたいと思っています。」
大学で学びたいことは、高校時代やってきたこととある程度リンクさせる必要があります。
そのため、書く流れとしては
①何を学びたいのか一言で言う
②なぜ学びたいのか、高校の活動から得た経験や考えたことを言う
③そこで大学では何を学びたいのか具体的に言う
がおすすめです。
また、ここでは「その大学である必要性」を伝える必要もあります。(学部なんて、どこも同じだろうと思ってはいけません!)そのため、志望校の志望学部は、どのようなことを強みとしているのかHPで調べてみましょう。もし強みが分からなければ、他の大学の同じ学部と比較してもいいですね。
将来の夢や目標はありますか?
将来の夢や目標は、大学で学びたいことに続けて聞かれることが多い質問です。
「大学での学びを通して、将来何をしたいですか?」と聞かれる場合もあります。
下記は回答例です。
「私は御校での学びを通して、生徒一人ひとりの自分らしさを引き出せるような教員になりたいです。私は高校の探究活動で、自分が夢中になれることを見つけることができ、それによって消極的だった自分を積極的に変えることができました。これは、私の探究活動を丁寧に指導してくれた担任の先生のおかげだと感じています。そのため、私は御校の教育学部で探究活動などの新しい学びについて研究し、学生が何か夢中になれたり、自信になるものを持ってもらいたいです。最終的には、過去の自分のような消極的な学生でも、目標を持って生き生きと生きることができる社会をつくりたいです。」
まずは、自分の理想の将来像を端的に一言で言ってしまいましょう!
次に、その理由を簡単に1~2文で添え、大学での学びをどのように活かしたいかを言いましょう。
最後に、広い視点からみて、どのような社会をつくりたいのかも言えるとパーフェクトです。
志望理由書・自己推薦書における自己PRの準備のコツ
今度は、志望理由書や自己推薦書での自己PRのやり方を見てみましょう。
志望理由書では、面接と違って文字数が決まっていたり、丁寧に書く必要があったりするため、志望理由書なりの難しさがあります。
自己PRの基本的な書き方・構成
自己PRをかけと言われても、何から書けばいいのか分からない!という方も多いのではないでしょうか。
しかし、自己PRには基本的な型があり、それに沿って書けば誰でも簡単に書くことができます!
ずばり、志望理由書における自己PRを書く流れはこれです!
自分の高校時代の経験
↓
それによる学びや自分自身の変化、成長
↓
今の自分の強み
自己PRの例文
総合型選抜で慶應義塾大学文学部に合格した筆者の志望理由書も一緒に見ていきましょう。
A.私は探究活動として「はたらく部」での活動に力を入れてきた。はたらく部とはNTTdocomoが運営する、ビジネスやキャリアについて学ぶ中高生向けのオンラインコミュニティである。週一回のセッションを通して、それらの知識を身に着けている。
私は元々消極的な性格であったが、この活動を通して自分に自信を持てるようになった。所属してから1年経った現在では、はたらく部の魅力を広めるために公式インスタグラムを運営したり、著名人をお招きしてイベントを企画運営したりする等、運営の支援を行っている。所属する前は学校を越境することに不安を感じていたが、はたらく部の仲間との関わりが刺激になり、以前より積極的に発言できるようになったりポジティブな思考ができるようになったりと自分を変えることができたため、挑戦することの大切さを学んだ。
また、プレゼンイベントや起業について学ぶキャンプ等様々な場に赴き、多様な人生を歩んできた人々と出会うことで、変化し続ける社会で自分は何ができるのか考えられるようになった。この経験から得られた挑戦力は私の誇れる強みとなっており、現在私は高齢者の孤独解消と高校生の探究活動を始めるきっかけを作ることを目指す「〇〇(情報保護のため省略)プロジェクト」を立ち上げ、活動している。
この例では書く内容があらかじめ指定されていますが、もし指定されていない場合でも、以下で紹介する流れを参考に書いてみてくださいね。
自己PRを書くコツ
そもそも、自己PRでアピールすべきことは、
・自分が今までどのような活動をやってきたか、またそこから何を学んだか、成長したか
・自分の強み
が主にあります。
そのため、いかに自分の個性を出せるかが重要になります。
まず、自分の高校時代の経験を書くときには、自分が高校時代で1番頑張ったことや、自分しか書けない経験を書くように意識しましょう。
自分にしか書けないことを書くのは難しいと思うかもしれませんが、「できるだけ具体的に書く」ということがポイントです。例えば、ただ「コンテストに出て優勝しました」と書くより、「○○が主催する高校生ビジネスプレゼンコンテストで、50組中1位になりました」と書いた方が魅力的に見えますよね。そのため、できるだけ固有名詞を出したり、数字を書くことで具体性を出していきましょう。
次に、経験から得た学びや成長を書くときは、その経験をする前の自分と、経験した後の自分を対比させて書いてみましょう。私の志望理由書でも、「私は元々消極的な性格であったが、この活動を通して自分に自信を持てるようになった。…前は学校を越境することに不安を感じていたが、はたらく部の仲間との関わりが刺激になり、以前より積極的に発言できるようになったりポジティブな思考ができるようになったりと自分を変えることができた…」とありますね。
さらに、自分の強みを書くときには、一言で分かりやすく書きましょう。私の志望理由書の場合、「挑戦力」と書いてありますね。一言で表すと、「リーダーシップ力」「チャレンジ精神」などありきたりになってしまいますが、だからこそ自分の経験を書くときに個性を出すのが大切です。
アドミッションポリシーを読む
自己PRを書く以前に大切なのが、アドミッションポリシーを読み、理解することです。
アドミッションポリシーとは、「大学が求める学生像」のことです。
一生懸命自己PRしても、そもそも大学が求める学生像でなければ、意味がありませんよね。
例えば、美容学校にスポーツ能力をアピールしても、「違う大学でいいんじゃない?」となってしまう訳です。
アドミッションポリシーは、大学によって全く違います。また、学部学科によっても異なる場合が多いですので、自分の志望する大学の学部・学科のアドミッションポリシーをじっくりと読み、把握しましょう。
パターン別例文集
ここからは、書くことのパターン別例文をまとめて紹介致します。
どうやって書くか悩んだとき、以下の例文を参考にしてみてくださいね!
書き出し
私は高校時代、地域活性化の活動に力をいれてきた。具体的には、地域のみんなで町のゴミ拾いをし、多世代の交流を図るというものだ。なぜ私がこの活動を始めたのかというと…
長所
高校時代の課外活動の経験を通して言える私の強みは、一度決めたことはやり通す忍耐力、そして継続力である。私は寺子屋で家庭の事情で塾に行けない子どもたちに勉強を教えるボランティアに力を入れた。自分の学生生活との両立が難しかったが、週に3回寺子屋に行き勉強を教えるのを、高校3年間やり遂げた。
短所
私の強みは継続力であるが、反対に私の弱みは計画性がないことだ。そのため、複数のことを同時進行することが苦手である。しかし、現在行っている活動以外にもやりたいことはたくさんあるので、少しずつタスクを増やしていき、自分のキャパを知ることから始めている。
高校時代の取り組み
私は課外活動として、日本で必要がなくなった本を海外の日本語学習者に届ける活動を行った。具体的には、フィリピンの貧困地域にて、他言語を学習したいのに経済的状況により学習できない子供たちに届けた。
大学で学びたいこと
私は自身が探究活動で自己変容できたことを踏まえ、探究活動が学生の自己肯定感に与える効果ついて研究したいと考えている。そのため私は貴校で人間科学を専攻し、社会心理学を中心に学びたいと考える。探究活動で私が変わることができたのも、自己肯定感をあげてくれる仲間との協働があったからだという仮説を持っている。社会心理学を勉強することで、探究活動をする集団の中で学生の自己肯定感がどのように変化するのかを研究していきたい。(実際の筆者の志望理由書より抜粋)
将来の夢や目標
貴校での学びや研究を通して、将来私は学生にとって理想の探究の場を法人として立ち上げ、起業家かつキャリア教育コーディネーターとして学生の自己肯定感を高めることのできる探究プログラムを作っていきたい。そして、自分に自信を持つことで学生がより活発に越境し成長できる社会を実現したい。(実際の筆者の志望理由書より抜粋)
終わり方・締め方
私は高校での探究活動を通して、プラスチック製品が引き起こす海の汚染問題に興味を持ち、その解決のために活動を進めてきた。大学でも海の環境問題と人間の社会生活の関係について社会学を通して学び、最終的には自然と人間の両方が心地よく共生できるような社会を目指したい。
以上が、基本的なパターン別例文集となります。
志望理由書や自己推薦書を書いて悩んだときは、例文を参考に書いてみましょう。
自己PRに書く内容が思いつかない・何もないあなたへ
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新久 さくら
もともととても消極的な性格だったが、はたらく部と出会い積極的に活動できるように。この体験から、探究活動によって学生が自分らしく生きれるようになってほしいという思いで活動をしている。はたらく部インターンで経験を積みつつ、学生が関わることで地域活性化を目指すプロジェクトを立ち上げた。