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専門学校卒は学歴に書ける?学歴の書き方テンプレートを紹介
目次
進路として検討している専門学校が学歴として記入できるかどうか確認が必要な場合があります。また、大学を卒業後に専門学校に進学した場合、または専門学校卒業後に大学に進学した場合の最終学歴はどうなるのでしょうか。
今回は、学歴の観点で見た時の専門学校の種類の違いや実際の履歴書の書き方を解説します。自分が「通おうと思っている」「気になっている」専門学校は、どのような分類になるのかもあわせて確認してみてください。
学歴に専門学校は書けない?
一般的な専門学校であれば、学歴に書くことが可能です。
専門学校には「認可校」と「無認可校」の2種類があり「一般的な専門学校」とは認可校のことを指します。認可校は公的機関から認可を受けている専門学校で、学歴に書くことができますが、無認可校は書くことができません。
認可校と無認可校の違い
文部科学省によると、専門学校の主な認可基準は次の通りです。
・授業時間:年間800時間以上(昼間学科)、年間450時間以上(夜間学科)
・生徒数:常時40人以上
・就業年限:1年以上
この他にも認可校を名乗るために必要な条件が細かく設定されています。学歴として専門学校を書きたい場合には、認可校と無認可校の違いに注意しましょう。
参考:https://www.mext.go.jp/content/20210520-000015139-mxt_syogai01_3.pdf
認可校・無認可校の見分け方
実は、公的機関が定める専門学校の基準以外にも、認可を受けている専門学校であるかどうかを簡単に見分ける方法があります。
見てほしいのは学校の名前です。認可校は「〇〇専門学校」のように学校名に「専門学校」を入れることができます。一方、無認可校は、正確には専門教育機関と呼ばれます。学校教育法・都道府県知事の認可を受けていないため、学校名に「専門学校」を入れることができません。
そのため「〇〇学院」や「〇〇アカデミー」といった学校名の場合は、注意して学校の情報を確認する必要があります。もちろん例外もあるので、学歴に記入できる学校かどうか判断が難しい場合には直接学校に問い合わせてみると良いでしょう。
そもそも「学歴」とは
学歴に書ける専門学校と書けない専門学校があり、その違いについてお話してきましたが、そもそも「学歴」とは何を指す言葉かを確認してみましょう。
精選版 日本国語大辞典によると、学歴は「学業に関する経歴」どんな学校で学び卒業したかという経歴」「特に、大学、専門学校等の高等教育についていう。」(引用:学歴(がくれき)とは? 意味や使い方 – コトバンク (kotobank.jp))とされています。
履歴書に学歴を記入する場合には、これまで通ってきた学校名のほか、学部や学科など自分が何を学んできたのかが分かるように記入することが大切です。
「最終学歴」は最後に卒業した学校ではない
履歴書における最終学歴とは「教育機関の中で最も高い水準にある学校の卒業、あるいは終了のこと」です。例えば、4年制大学を卒業した後に専門学校を卒業した人の場合、最終学歴は4年制大学になります。
教育機関の水準は、高い順に「大学院→4年制大学→短大・専門学校・高専→高校→中学」となっています。先述した通り、専門学校には認可校と無認可校があるため、高校を卒業したあとに無認可校を卒業しても、この場合の最終学歴は「高校卒業」です。
ほとんどの場合、最後に卒業した学校が最終学歴になることが多いと思いますが「最終学歴=最後に卒業した学校」ではないということを覚えておくと良いでしょう。
専門学校を卒業した場合に得れるのは「称号」
学校を卒業すると得られる「卒業資格」ですが、専門学校を卒業すると「専門士」と呼ばれる称号を得ることができます。
短大や大学、大学院を卒業した場合に得られる「学位」とは違うものなので注意が必要です。
「専門士」と「高度専門士」
専門学校を卒業して得られる称号には、専門学校の種類によって「専門士」と「高度専門士」の2つがあります。
文部科学省が定める「専門士」の称号が付与される専門学校の要件は次の3つです。
1.修業年限が2年以上
2.総授業時数が1,700 単位時間( 62 単位)以上
3.試験等により成績評価を行い,その評価に基づいて課程修了の認定を行っていること
3つの要件を満たした課程で、文部科学大臣が認めた専門学校を卒業すると専門士の称号が付与されます。また、専門士の称号を付与された人は大学への編入学資格も認められることになります。
一方、文部科学省が定める「高度専門士」の称号が付与される専門学校の要件は次の4つです。
1. 修業年限が4年以上
2.総授業時数が3,400 単位時間(124 単位)以上
3.体系的に教育課程が編成されていること
4. 試験等により成績評価を行い,その評価に基づいて課程修了の認定を行っていること
4つの要件を満たした課程で、文部科学大臣が認めた専門学校を卒業すると「高度専門士」の称号が与えられます。なお、大学院への入学資格は、文部科学大臣が指定する専修学校の専門課程を終了した人に認められています。
(引用:専門士・高度専門士の称号とは:文部科学省 (mext.go.jp))
(参考:https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shikaku/07111316.htm)
ここまでの話をもう少し簡単に説明すると、日本国内において「専門士」の称号は「短期大学士」と、「高度専門士」の称号は「学士」と同等とされてます。そのため、それぞれの称号を持っている人は「大学への編入」や「大学院への入学資格を得ること」ができるということです。
しかし、先述したとおり「学位」とは違いますので、間違って「最終学位」として使用しないように気をつけましょう。
専門学校を卒業した人の学歴の書き方
学歴や専門学校を卒業した人が得られる称号などについて説明してきました。では実際に専門学校を卒業した人の学歴の書き方を説明します。
基本の書き方
まずは学歴の基本的な書き方です。
1.学歴欄の最上部・中央に「学歴」と記入
2.年月欄は、和暦または西暦のどちらかに統一(指定がなければどちらでも良い)
3.学歴欄は正式名称で学校名や学部を記入し、「入学」「卒業」の順に書く
4.学歴を全て記入したら学歴欄の右下に「以上」と書く
学歴は高校卒業から順番に、最終学歴まで記入してください。学校名や学部などは正式名称で記入します。同上や略称で書かないように注意しましょう。入学・卒業は、少しスペースを空けて書くのがコツです。履歴書を記入する時点でまだ卒業をしていない場合は「卒業見込み」と記入しましょう。
専門学校を卒業した場合
〇〇専門学校 △△学科 □□コース 入学
〇〇専門学校 △△学科 □□コース 卒業
学校名や学部・学科、専攻コースまで、正式名称で正確に記入しましょう。
専門学校を中退・休学・学部変更・転校した場合
【中退の場合】
〇〇専門学校 △△学科 □□コース 入学
〇〇専門学校 △△学科 □□コース 中途退学
一身上の都合により退学
【休学の場合】
〇〇専門学校 △△学科 □□コース 入学
〇〇専門学校 △△学科 □□コース 休学(病気のため入院)
〇〇専門学校 △△学科 □□コース 復学(完治のため復学)
〇〇専門学校 △△学科 □□コース 卒業
【学部変更/転校の場合】
〇〇専門学校 △△学科 □□コース 転学部/転入学
〇〇専門学校 △△学科 □□コース 卒業
中退・休学・転校・学部変更をした場合も、学校名や学部をしっかりと記入してください。また、中退や休学の場合は、理由も一緒に書いておいた方が良いでしょう。学部変更または転校の場合は、理由を記入する必要はありませんが、面接で聞かれる場合もあるので回答できるようにしておいてください。
学校の種類を把握して将来につなげよう
専門学校は、大学と比べると特定分野の職業に直結する専門知識や技能教育が授業の中心になります。学校によっては、在学中に仕事に必要な国家資格を取得できるところもあります。そのため、卒業後は即戦力で活躍できる人材として、場合によっては大学卒業よりも就職が有利になることがあるでしょう。
その分、学校を選ぶうえでは、自分が将来どんな業界や職種につきたいのかビジョンをはっきり持つ必要があります。「どうしても学歴にこだわりたい」という場合を除き、将来につながる学校選びをすることが最も重要になるでしょう。どんな進路を選んだとしても、就職活動に履歴書は必須です。自分の学歴についてしっかりと把握したうえで、好印象な履歴書を書けるようにしておくことが学歴以上に大切であることを忘れないようにしてください。
はたらく部LOG編集部
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