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中学生にもビジネス教育は役に立つ・社会の変化に対応しよう
目次
ビジネス教育とは、ビジネススキルの育成を図り、経済社会を支え、その発展を担うビジネスパーソンを育成することを指します。一般的には企業の人材育成を指す言葉として使われますが、情報化・グローバル化や学習指導要領の改定によって中学生においてもビジネス教育の必要性が問われています。変化が激しい社会においてビジネス教育が求められる背景やビジネススキルを身につける方法について詳しく説明していきます。
ビジネス教育とは
ビジネス教育の目的は、ビジネススキルの育成をはかることで、経済社会を支え、その発展を担うビジネスパーソンを育成することです。一般的には、企業の人材育成を指す言葉として使われることが多く、新人教育や企業のサービスを指すこともあるため、厳密な定義はありません。近年は、学校教育においてもビジネス教育の必要性が高まっています。
ビジネス教育によって身につく3つの力
アメリカの経営学者であるロバート・リー・カッツが唱えた「カッツ理論」によれば、ビジネスに必要なスキルは大きく3つあると言われています。
1.テクニカルスキル
テクニカルスキルは、業務を遂行する上で必要な基本的な技術や知識のことを指します。例えば、情報収集能力・分析能力・資料作成能力などがあります。
2.ヒューマンスキル
ヒューマンスキルは、上司や部下、ステークホルダーとより良い対人関係を構築し、維持する能力を指します。例えば、コミュニケーション能力・プレゼンテーション能力・交渉力などがあります。
3.コンセプチュアルスキル
コンセプチュアルスキルは、状況や情報を分析して本質を見極め、判断する際に必要な能力のことを指します。例えば、論理的思考力・批判的思考力・水平思考力などがあります。
なぜ中学生にビジネス教育が必要なのか
ここからは、ビジネス教育が中学生にも必要であると言われている理由を説明します。
やりたいことを実現する力を身につけるため
誰かに自分の夢を伝えるためにはプレゼンテーション能力が必要です。そして夢を実現するためには、コミュニケーション能力・交渉力・論理的思考力などビジネススキルの基礎となる力が必要になります。中学生からビジネス教育を受けることで、やりたいことを実現する力がついたり、実際に挑戦することで中学生のうちから経験を積んだりできるのです。
人生を生き抜く力を身につけるため
あらゆる場所でデジタル技術が活用されるようになった現代では、職業や雇用にも変化が起きています。経済産業省が出した「未来人材ビジョン」においては、これからの時代に必要となる能力やスキルは、基礎能力や高度な専門知識だけでなく、「問題発見力」「的確な予想」「革新性」が求められるとしています。さらに、絶えずスキルや能力を更新していかなければ今後加速する産業構造の転換に適応できない、とされています。変化が激しい社会で生きていくために、中学生という早い段階からビジネススキルを学ぶことの重要性が高まっています。
参考:https://www.meti.go.jp/press/2022/05/20220531001/20220531001-1.pdf
グローバル人材が必要とされているため
経済のグローバル化・多様化が進むなかで、世界各国の人々とやりとりする際にビジネス教育で学ぶスキルは必要となります。ビジネス教育で学んだスキルはどの国の相手に対しても通用するものです。中学生の皆さんが共通言語の英語を学ぶように、ビジネススキルも世界共通のスキルにあたります。
また、文部科学省が定める学習指導要領が2017年に改定され、“グローバル化や急速な情報化、技術革新など、社会の変化を見据えて、子どもたちがこれから生きていくために必要な資質や能力について見直しを行っています。”としており中学生のうちからグローバル人材の育成することが求められています。
参考:学習指導要領「生きる力」文部科学省
2017年に学習指導要領が改定されたことによりどんなことができるようになるのか、次の3つの柱が掲げられています。
・学んだことを人生や社会に活かそうとする学びに向かう力、人間性など
・実際の社会や生活で生きて働く知識及び技能
・道の状況にも対応できる思考力、判断力、表現力など
また、今後の学校教育は、どうしたらより良い成果を出せるのかを考える主体性や周りの人たちと共に考えていく対話的な学びを重視した授業に改善されます。
ビジネス教育を受ける4つの方法
中学生がビジネス教育を受けるためのおすすめの方法を4つ紹介します。
1.学校で開催される教育プログラムに参加する
民間企業と共同で教育プログラムを実施する中学校があります。例えば、千葉県多古町立多古中学校では、ビジネス体験を中学3年生の教育課程に組み込み、屋台の出店を通してビジネスを学ぶ授業が実施されています。また高知県土佐塾中学・高等学校では、株式会社アルファドライブ高知とコラボし、「土佐塾ことばゼミ」という自主ゼミを通してビジネスのアウトプットとなるコミュニケーションに注力した学び場を提供しています。
このような、大規模な教育プログラムを行う中学校に限らず、多くの中学校では職場体験や社会科見学などがビジネス教育として実施されています。
2.セミナー・勉強会・教育プログラムに参加する
学校外でも個人的に受けられるビジネス教育があります。1回のみのセミナーや勉強会などのイベントを実施する企業や、複数回にわたって教育プログラムを提供する企業などがあります。以下は、おすすめの教育プログラムについて紹介します。
はたらく部
はたらく部は「学校でも塾でもない、学生のためのサードプレイス」がコンセプトの教育プログラムです。全国の中高生が集まるオンライン部室で受講者同士でコミュニケーションを取ったり、現役社会人のコーチから働き方・生き方を学んだりできます。
コーチには幅広い業界・業種の会社員・起業家からYouTuberまでさまざまな人がいます。彼らの平均年収は1,170万円で、第一線で活躍するビジネスのプロといえるでしょう。そんなコーチとの対話や講義を通して、いろいろな生き方について知ることができます。
オンラインで参加できる無料体験会もあります。全国どこからでも都合の良いタイミングで参加できるので、ぜひ一度遊びに来てください。
詳しくはこちら:はたらく部 | 放課後集まる、未来の選択肢。
CEOキッズアカデミー
CEOキッズアカデミーは、株式会社CEOキッズアカデミーが運営するビジネススクールです。日本と世界を合わせて受講者数が2000人を超えています。中学生は、小学校3年生以上を対象にしたCEO子ども起業家アドバンスコースにて、ビジネス思考の基礎と、夢を実現するための力を身につけられます。
公式サイト:CEOキッズアカデミー
3.ビジネスコンテストに参加する
ビジネスコンテストでは、ビジネスアイデアを考え資料を作成し、発表するまでの一連の流れにおいて、ビジネススキルが学べます。近年では、年間500名以上の生徒が参加するワークショップを提供しているJapanDECAが、2023年8月に中高生を対象にしたビジネスプランコンテストを開催しています。また、山梨県が県内の中学生を対象にしたビジネスアイデアコンテストや、福井県が県内の中学生以上の学生を対象にしたビジネスプランコンテストを開催するなど、各都道府県内の中学生向けにコンテストが実施されています。
ビジネスコンテストの開催は各企業や団体において、年に1回のみや1度きりの場合があるため、気になったら参加してみましょう。
4.商業高校に進学する
商業高校では、ビジネス基礎という科目やビジネスコミュニケーションなどビジネススキルを学べる授業があります。また、普通科高校よりも就職率が高いことから、社会にでても通用するビジネスマナーも学べるため、高校進学の選択肢として検討するのもいいかもしれません。
参考:高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 商業編|文部科学省
中学生からでもビジネス教育は受けられる
今回はビジネス教育が求められる背景から中学生がビジネス教育を受ける方法まで紹介しました。変化が激しい現代社会においてビジネス教育の必要性が少しでも感じられたのではないでしょうか。また、民間企業や学校教育においてもビジネス教育の場も増えてきています。ぜひ、興味のあることやできることからチャレンジしてみてはいかかでしょうか。ぜひ、この記事を参考にしてみてください。
https://hatarakubu.jp/
はたらく部LOG編集部
はたらく部LOG編集部は、中高生のみなさまやその保護者の方々に役立つ情報を発信していきます。