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【進路に悩む高校生へ】悩み別の進路との向き合い方
目次
進路に悩む人は「まだ将来の夢(目標が)が見つからない」という場合が多いのではないでしょうか。それ以外の悩みでも、進路の悩みに大小はありません。みんな自分の人生について真剣に向き合うからこそ悩みます。しかし、時間は有限。いつまでも悩んで悶々と過ごすのはもったいないですよね。今回は進路に悩む高校生に向けて、パターン別の進路との向き合い方を考えてみましょう。
高校生「将来の夢」とは
進路に悩む人の向き合い方についてお話しする前に「近年の高校生の将来の夢」はどんなものかみてみましょう。ここではネットエイジアリサーチが2023年6月に行ったモニター会員を母集団とする全国の中高生を対象に行った調査を参考に、高校生800人(男子・女子:400人ずつ)の回答を見ていきます。
(引用:将来なりたい職業ランキング…中学生は憧れ強く、高校生はやや堅実? そして、「こういう大人になりたい」有名人…大活躍中のあの人!: J-CAST 会社ウォッチ)
高校生の将来の夢、1位は「安定した毎日を送る」、2位は「好きなことを仕事にする」、3位は「趣味を充実させて生きる」でした。
高校生「将来なりたい職業」とは
高校生の将来の夢、第1位は「安定した生活を送る」という堅実さが伺える結果でした。
ただ、調査を行った頃の高校生は、新型コロナウイルスの影響を大きく受ける中で学生生活を送っていた世代です。もちろん、自分の考えもあっての回答ではあると思いますが、このような社会情勢も回答に影響を与えていることが推測されます。
ほぼ同じくらいの割合で「好きなことを仕事にする」という結果が2位になっています。こちらの結果は、社会情勢や周囲の意見ではなく、自分の考えや意見が大きく影響する回答でした。
それでは、この結果を踏まえて、高校生の「将来なりたい職業」を見ていきましょう。
こちらは男女別にランキングを見ていきます。
まず、男子高校生の1位は「公務員」で15.8%でした。2位が「ITエンジニア・プログラマー」で11.8%、3位が「会社員」で10.0%です。4位や5位も「教師・教員」や「学者・研究者」といった、将来の夢で1位だった「安定」という言葉が比較的該当する職業が多い印象です。
逆に、6位以降は「ゲームクリエイター」や「プロスポーツ選手」など、将来の夢で2位だった「自分の好き」を仕事にしている職業が多くなってきます。
続いて女子高校生の1位は「看護師」で14.2%でした。2位は「公務員」で11.5%、3位は「保育士・幼稚園教諭」で10.3%です。こちらも男子同様「安定」という印象を受ける職業が多いです。
一方で、4位以降は「歌手・俳優・声優などの芸能人」や「デザイナー」など「自分の好き」を仕事にしている職業がランクインしてきます。
全体のランキングを比較しても、男子高校生の方がより「安定」を求める職業を目指す人が多く、女子高校生は「自分の好き」を活かした職業を目指す人が多いようです。
【進路に悩む高校生】悩み別向き合い方
近年の高校生が将来に求めるものや目指す職業についてみてきました。進路に悩む中で「周囲はどんなふうに考えているのか」を参考にしてみるのも、新たな発見につながるかもしれません。
では次に、進路に悩む高校生にむけて悩み別の向き合い方を一緒に考えていきたいと思います。
自分のやりたいこと(学びたいこと)が分からない
進路に悩む人にとって自分のやりたいこと(学びたいこと)が分からないというのは、何から始めてよいか分からず、1番困る状況かもしれません。
進路がまったく見えず、学校選びもなかなか進められない状態でしょう。一旦、職業や学校という具体的なものではなく「好きなこと(もの)」や「やっていて楽しいこと」「過去の経験で嬉しかったこと」などを書き出してみましょう。
どうしても思いつかない時は、家族や友人など身近な人に「自分の印象(どんな職業が向いていそうか・人から見た自分のイメージなど)」や「過去の思い出(〇〇が好きだった・将来は〇〇になりたいと言っていたなど)」を聞いてみるのも有効です。
書き出したキーワードを頼りに、それぞれを具体的な「職業」や「分野」につなげていきましょう。
次に、出てきた職業や分野に関連する学問は何か、何学部の何学科で学べるのかを調べていくとだんだんと進路が見えてきます。
また、調べていくうちに関連する職業や学問など、さまざまな方向性が見えてくることがあります。気になったことは、時間の許す限りどんどん調べて、選択肢を増やしていくと良いでしょう。
大学・短期大学・専門学校など進学先の悩み
同じ分野でも大学・短期大学・専門学校など進学先によって、学べる内容や期間、授業料などが大きく変わってきます。
また、進学先の選択が卒業後の進路や就職後の給料面などに影響を与える場合があります。
まずは、大学・短期大学・専門学校の違いを理解するところから始めてみましょう。それぞれの学校の「メリット・デメリット」や「目指せる資格や就職先」など、卒業後の進路も含めて比較検討していくと、将来のビジョンもよりはっきりと見えてくるでしょう。
進学先の選択は、先に述べた通り学費を始めお金の面での比較検討も必要になるので、家族とも早めに相談しておくと安心です。
どの大学(短期大学)へ行ったらよいか分からない
大学(短期大学)への進学を検討しているが「どこの学校へ行ったらいいか分からない」と進路に悩む人もいます。学べる内容や学校の雰囲気、知名度、偏差値など、大学選びに迷った時は何を基準に選べば良いのでしょうか。
旺文社 教育情報センターの調査によりますと、2023年度の日本の大学数は793校でした。前年度は790校で3校増加しています。大学数の集計に関しては資料によって対象・条件が変わるため、さまざまな数値が散見されます。それでも、800近い選択肢があると考えると、調べるだけでも時間がかかってしまいそうです。
(参考:日本の大学数 2023年度は793大学|旺文社教育情報センター (obunsha.co.jp))
そんな時は、実際に大学へ足を運んだり体験してみるのが良いでしょう。オープンキャンパスやオンラインオープンキャンパスへ参加して、学校の特徴や雰囲気を見比べてみます。
模擬授業や体験実習、キャンパスツアー、個別相談を通じて実際に学べる内容や学び方を体験してみてください。キャンパスの雰囲気やどんな先生、学生がいるのかなど現場でしか感じ取れないことはたくさんあるはずです。
そのほか資格取得・就職などのサポート制度、実習室や図書館の設備など、確認すべきことはたくさんあります。事前準備をし、当日確認したいことを書き出しておくと良いでしょう。
大学(短期大学)の学部や学科の悩み
学部や学科選びは意外と難しいもので、最近は学部や学科名が多様化してきているため、同じような学部・学科名でも、大学によって学べる内容が大きく異なることがあります。
イメージだけで学部や学科を選んでしまうと、自分のやりたかったことが学べないということにもなりかねません。学校のホームページやパンフレットなどの情報収集と共に、オープンキャンパスも活用しながら、比較検討をしてみましょう。
周囲との意見の相違
自分と周囲の意見、中でも保護者と希望が違うというケースもあるでしょう。
「どんなに話しても分かってくれない」とさじを投げず、自分の思いを伝えてみてください。最初からダメと決めつけず、どうしたら希望する進路に進めるのか、を模索することが大切です。
また、さまざまな家庭の事情を考慮する必要もあると思いますが、そのような場合は学校の先生など、周囲の大人も巻き込んで一緒に解決していくことが重要です。多くの意見や知恵が集まることで、解決できる問題は意外と多いものです。
やり方は1つではありません。自分で決めたことを貫くためにも諦めず行動し続けましょう。
いつか出会う「夢」のために今できることから始めよう
今回は進路に悩む高校生に向けて、悩み別の向き合い方についてお話ししてきました。冒頭でもお伝えしましたが、進路に限らず「悩むこと」に大きいも小さいもありません。
どんな悩みであっても、自分にとっては人生に影響を与えるものです。その悩みに対して引け目を感じたり隠したりする必要はありません。やり方はそれぞれで構わないので、どうか向き合うことを、解決することを諦めないでください。
今すぐに答えはでないかもしれませんが、いつか自分なりの答えが出た時のためにも、今できることから始めてほしいと思います。この記事が少しでもヒントになっていれば幸いです。
はたらく部LOG編集部
はたらく部LOG編集部は、中高生のみなさまやその保護者の方々に役立つ情報を発信していきます。