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【はたらく部】全国の中高生に学校生活・キャリア教育に関わる意識調査を実施
目次
家族や学校関係者以外の大人に進路の相談をできている学生は5%、
学校では「職業体験、見学の機会」は十分に行われていないため
「将来について考える機会が少なく、具体的なイメージができていない」と回答
中高校生向けキャリア教育事業「はたらく部」を運営する株式会社RePlayceは、全国に住む中高生の意識と実態を明らかにするため、「学校生活・キャリア教育に関わる意識調査」を行いましたので、ご報告いたします。
「学校生活・キャリア教育に関わる意識調査」結果概要
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学校活動において十分に行われていないものとして、24.7%が〈職業見学、職業体験の機会〉を挙げ、もっと充実させてほしいと思うものでも16.7%が挙げており、〈他校の学生との交流〉と併せて上位になりました。
進路相談相手については「自分の親」「学校の友人・先生」が主で、「家族や親戚、学校関係者以外の大人」は全体で5.5%に留まり、キャリア教育の相手が非常に限定的となっています。学校の先生への評価では、ネガティブ(自分の進路、希望する職業、夢について知らない、分かっていない)がポジティブを上回っており、学校の先生だけに頼らないキャリア教育の機会が必要とされるものの、相談したい相手として「家族や親戚、学校関係者以外の大人」は6.9%となっており、学校外の社会人と対話する機会がある、相談できる相手がいることの認知も拡大していく必要があると言えます。
将来はたらくイメージを具体的に考えている学生は50%となりましたが、その取り組み内容は「勉強」が18%であり、「将来・進路について考える」「自分に何ができるのかを考える」といった内省・自己分析を挙げた人は3~4%程度に留まりました。
また、将来やりたい仕事がある、取り組みがある人では、将来に対する自信や肯定感や対人関係の積極性が総じて高くなっており、キャリアの具体像があることで、学生生活に前向きな変化をもたらすものと考えられます。
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中学生
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将来について考える機会が少なく、具体的なイメージができていない
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将来への不安は「やりたい仕事をするために/見つけるために何をすればいいか分からない」が強い
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将来の仕事に関する〈情報〉〈方法〉〈知識や資格〉への活動は必要だと感じているものの、実際に行動できていない
将来に対しての具体的な仕事像を持っている人は半数以下であり、何をすればいいか分からない人も多い。
多くの職業の魅力に触れることで、キャリアに対する興味自体を底上げしていくことが必要。
高校生
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職場見学、職業体験の機会が十分に行われていないと感じ、同じ学校の学生同士の交流に次いでもっと充実させてほしいと思っている
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暗い、不安、曖昧といったネガティブイメージが高い
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具体的な仕事のイメージは学年が進むにつれ高くなり、将来に向けての取り組み率は高2から上昇する
「やりたいことのために自分が努力し続けれれるかどうか」の不安が強い
「自分が尊敬できる人の考え方や動き方を真似る」行動が高い。
職業について考える機会が増え、具体的な仕事についての取り組みも増えていくが、同時に不安感も増えている。具体的な取り組みの一環としての職場見学・職業体験の機会、第一線で活躍する社会人との交流が高校生のニーズに合うと言える。
解説: 古屋 星斗 「はたらく部」特別顧問 一般社団法人スクール・トゥ・ワーク代表理事
現在、日本の企業社会は30年ぶりとも言われる急激な転換期にあります。
変わろうとする日本企業はその社員たちにも変わって欲しいと思っており、それは「キャリア自律」と言われてきました。また、多様な人材獲得の観点から中途採用で即戦力を獲得したいと思う企業が大企業でも増加し、実際にこの10年ほどで中途採用での採用割合は10%から40%へと急上昇しています。こうした結果、キャリアチェンジの回数が増えているのです。そのなかで持続可能で豊かなキャリアをつくるために「自分はどんな仕事をしたいのか」を考えることは会社任せではなく、ひとりひとりが考えられる最初のテーマです。
まずは、職業について考える機会を学校内外で増やしていくこと、そしてそれによって生じる「不安」を多様な社会人とコミュニケーションをすることで取り除いていくこと、本調査はこの2点の重要性を浮き彫りにしています。
※調査結果のPDF版はこちらからダウンロードしてください。
高橋 亜美
はたらく部 広報