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キャリア教育学会 第45回研究大会で「はたらく部」代表の山本 将裕、リクルートワークス研究所の古屋 星斗氏が、研究成果を発表
目次
株式会社NTTドコモの社内新規事業創出プログラム「docomo STARTUP」で企画検証された、中高校生向けキャリア教育事業「はたらく部」代表の山本 将裕は、2023年10月28日~29日に愛知教育大学で開催された「キャリア教育学会 第45回研究大会」の2日目に、リクルートワークス研究所の古屋 星斗氏と共に登壇。「はたらく部」の活動における研究成果を発表しました。
キャリア教育学会 第45回研究大会について
<イベント概要>
日時: 2023年 10 月28 日(土) 13:30〜18:00
10 月29 日(日) 9:00〜15:10
場所: 愛知教育大学(刈谷市井ヶ谷町広沢1)
大会HP: https://jssce2023.onlinegakkai.com/(詳細は大会HPでご確認ください)
大会概要
28日(土)13:20〜18:00(予定)
13:20〜16:00 公開シンポジウム
「キャリア教育にかかわるものが持つべきマインドとは」
第1部:実践の場から考える
安東 深雪氏(町田市立小学校 校長,非会員)
渡邊 江李賀氏(名古屋市立中学校 キャリアナビゲーター,非会員)
鈴木 映司氏(静岡県立高等学校 教諭)
第2部:研究者の視点から考える
藤田 晃之氏(筑波大学)
下村 英雄氏(日本労働政策研究・研修機構)
司会:浦上 昌則氏 (南山大学)
16:00〜17:00 研究交流会
17:00〜18:00 定期総会
29日(日)
9:00〜15:10(予定)*1号通信から変更あり
9:00〜10:30 会員企画シンポジウム
10:40〜12:10 個人研究発表
12:10〜13:10 昼休み
13:10〜15:10 個人研究発表
以下、公式サイトより
『「キャリア教育」が導入されて 20 年以上経過した今、様々な立場の方が学校におけるキャリア教育にかかわってくださるようになりました。社会に開かれた教育課程を目指す中で、子どもたちのキャリア形成を多様な視点から支えられるようになってきたことは歓迎すべきことである反面、かかわる人によって「キャリア教育」に 対して描くビジョンが異なっていることも事実です。その違いを認めつつ、相乗効果として生かしていくためには、かかわる者がどのようなマインドを持つことが必要なのでしょうか。全国でも数少ない「職業指導」の教員免許状を出している愛知教育大学にて、会員のみなさまとともに「キャリア教育にかかわる者がもつべきマインドとは」をテーマに考えていきたいと思います。』
引用元:キャリア教育学会 公式サイト https://jssce2023.onlinegakkai.com/
「はたらく部」の活動における研究成果の論文を発表
【学校外のオンライン空間における社会人との対話が中高生のキャリア探索にもたらす効果の一考察】と題し、リクルートワークス研究所の古屋 星斗氏とはたらく部代表の山本 将裕が「はたらく部」における研究成果を発表しました。
論文は、「問題と目的」「方法」「結果」「考察」で構成され、それぞれの導入部分では、以下のように述べられました。(全文は上一部を引用したもの。下記リンクをご覧ください。)
論文はこちらhttps://hatarakubu.jp/sys/images/2023/10/a75399e1afaced770263cfdaab098aed.pdf
問題と目的
職業社会の近年の変化により、若年者が自己の意思でキャリアを選択する機会が早期化している。一例をあげれば、ジョブ型採用という職務限定型の新卒採用が浸透しつつあり、2023年卒採用で大卒採用を実施した企業の9.2%が行っているという調査もある(リクルート就職みらい研究所,2023)
方法
本発表で題材とする「はたらく部」は、社会人コーチと10~15名の中高生で形成するクラスにおけるワークショップを実施するオンラインキャリア教育プログラムである。オンラインセッションは月3回実施、社会人コーチとの対話やフィードバックだけでなく、同年代のメンバーと協働し考えをまとめ他者にプレゼンテーションする活動を行っている。また、「オンライン部室」を構築、全国各地の同年代の中高生や様々な社会人との日常的な雑談や対話を行う場や、アイデアコンテスト等を定期的に開催する場も設ける等、学校の中の世界とは異なる考えや価値観に触れ、自己や他者の理解を目的に活動している。
はたらく部へ参加する高校及び中学生の生徒について、プログラムへの参加開始時点(time1)と2023年8月2日~24日(time2)の調査を実施した。
結果
まず、time2におけるキャリア形成に対する全体状況として、「自分の将来のために取り組んでいることはありますか?」に対し「ある。十分に取り組んでいる」「ある。それなりに取り組んでいる」(5件法での質問の上位2つ)と回答した者は42.9%であった。
〔中略〕
プログラムへの参加期間においてキャリア探索行動との間で一定の関係性が見られることは、「はたらく部」のプログラムの特性を鑑みればこれまで接点のなかった他者(社会人コーチ)との対話がキャリアに関する内省を促すプロセスの生起を示唆する。
考察
当該プログラムの参加によって、キャリア探索行動への一定の影響が示唆される結果となった。職業生活上の目標の明確化という観点だけで見ればその効果は限定的かもしれないが、前段階のプロセスとなるキャリア探索行動に注目する重要性が浮かび上がっている。
発表後、ご聴講いただいた皆さまからも非常に多くの質問をいただき、学校と社会の接続(連携)は、教育に携わる多くの方にとって関心が高いことを実感しました。
質問としては「どのような属性の学生が参加しているのか?」「中学生と高校生の違いは?」など実際の効果についての質問を多くいただきました。初めから飛び抜けて優秀な学生が参加しているわけではなく普通の学生に変化が生まれていることに関心が集まっていました。
登壇者プロフィール
古屋 星斗 「はたらく部」特別顧問
リクルートワークス研究所 主任研究員
2011年一橋大学大学院 社会学研究科総合社会科学専攻修了。同年、経済産業省に入省。産業人材政策、投資ファンド創設、福島の復興・避難者の生活支援、政府成長戦略策定に携わる。
2017年より現職。労働市場について分析するとともに、若年人材研究を専門とし、次世代社会のキャリア形成を研究する。一般社団法人スクール・トゥ・ワーク代表理事。
山本 将裕 「はたらく部」代表
NTTドコモ 新事業開発部/ドコモアカデミー学長
iU 情報経営イノベーション専門職大学 客員准教授
NTTドコモ企業内大学ドコモアカデミー学長、はたらく部を立ち上げ事業推進を実施。2023年ドコモアカデミーがキャリアオーナーシップ経営AWARD2023優秀賞を受賞。
高橋 亜美
はたらく部 広報